転職エージェントは何故無料?成功報酬の仕組みについて

初めての転職「ハローワークが無料なのは理解ができるけど、転職エージェントが無料で色々な世話をしてくれる道理がわからない」。そのように思って利用をためらっておられる方も多いのではないでしょうか?

「タダなのには何か理由があるはず」「タダほど高いものはない」「ブラック企業に高く売られてしまう!」

極端な例も含まれますが、上記は就職希望者の方から私が実際に耳にした質問です。 そんな誤った認識を解くために何故無料なのか?そして、その成功報酬の仕組み等について説明をしていきたいと思います。

転職エージェントはいつ報酬が入るの?ビジネスモデルは成功報酬

転職エージェントは登録している人材を求人を出した企業に紹介し、その対価として企業から報酬を受け取っています

登録すると面談をして求人の紹介、添削指導など、いたれりつくせりの転職支援サービスをしてくれます。その人材の転職が見事に決まれば、転職先の企業から上記のような報酬が支払われ、「企業として利益を出す」事ができているわけです。

他にも様々なケースがあるのですが、転職エージェントの基本的なビジネスモデル、利益を出す仕組みは上記のようになっています。

お金を出す採用企業側のメリットは?時間と人材の短縮

    転職エージェントを利用する企業側にも下記のようなメリットがあります。
  • ・優秀な人材を探す手間が省ける
  • ・第一段階の面接はクリアしているので、全然マッチングできていない人と面談するリスクが減少
  • ・求人誌や求人サイトに掲載するのに比してトータルでコストが安くなる
    (求人誌、求人サイトの場合は応募がなくても掲載費用が掛かってしまうリスクもある)

「人身売買」と揶揄されることもありますが、転職希望者の側と求人を求める企業側の双方に恩恵をもたらすWIN―WINの関係が成立しているビジネスモデルです。

成功報酬はどれくらい?年収の3割と良く聞くけど

報酬体系は様々ですが、私が勤務していた転職エージェント会社では紹介者が入社した会社の給与3か月分が手数料(報酬)として採用企業から支払われていました。他社も人材の給与3か月分というのが相場のようです。

人材業界ビジネスは、転職に至るまでの企業との交渉が全てです。経費は人件費と情報を管理するシステム料とシンプルです。(転職希望者のマナーアップ研修を外部講師に依頼をする事があり、その分の経費が半日の研修10名ほどで10万円程度かかることはありますが、レアケースで社員の人件費が殆どです)

そのため非常にスキルの高い人材や、引く手あまたの人材がいると、転職エージェントの利益が高くなる傾向となります

私が担当した方で、サポート時間と成功報酬から考えて最も高い利益が出せたのは、登録から3週間で年収1200万円の大手商社に転職した事例です。45歳の男性で海外貿易事業をご自身で行い、国際情勢の関係で会社を閉鎖して日本国内での転職を希望されていました。貿易実務、英語、繊維系の人脈を豊富に有する方でした。

一方、転職エージェントから見て「ちょっと厳しいかなあ」という人材の場合、企業側に紹介料を下げて雇い入れてもらえないか交渉する場合もあります。

入社後すぐに辞めると成功報酬はどうなるの?厳しいペナルティ

送りこんだ人材が短期間で辞めてしまうと、転職エージェント会社はペナルティを紹介企業へ支払う契約をしています。(多くの転職エージェントで同様の契約です)

紹介者が転職後3か月以内に退職してしまった場合、ペナルティを課される事が多い様です。ペナルティの内容は様々で過去には下記に記載したものがありました。

  • ・1か月以内に代替の人材を無料で紹介する
  • ・3か月以内に退職した人材以上のスペックの人材を無料で紹介する
  • ・企業側が満足する人材が紹介できない場合は支払った報酬を全額返還する

その他、少数ですが報酬を返還し賠償金をお支払したこともあります。保有資格の資格証等の確認をせずに紹介してしまいましたが、企業側も詳細なチェックをせずに転職が決まり、転職後に資格詐称が発覚して報酬の全額返金とお詫びとしてもう1か月分の報酬分を賠償として支払いした事がありました。

ペナルティで多いのは、3か月以内に退職した人材以上のスペックの人材を無料で紹介するケースです。紹介できない場合は、全額報酬を返還しなければなりません。どちらも転職エージェントにとってはとても厳しいものです。

転職サポートに登録したら転職は無理強いされる?

転職する意思が強くないのに無理やり転職を斡旋されてしまう、というのは誤った認識です。

転職を無理強いしても、入社後すぐに辞められてしまうと上記の書いたように、転職エージェントの社員は様々な「面倒な仕事」をしなければならなくなります。登録したからと言って転職を無理強いされる事はないので安心してください。

登録をすると、企業とのマッチングに物凄く神経を使って転職のサポートをしてくれるのが実感できるかと思います。これは「すぐに辞められてしまうと自分たちが大変だから」という事情と関係しています。

求職者の方に満足頂ける転職のお世話をする使命感に燃えて、多くの転職エージェント達が日々奔走をしているのは事実です。ですが、アタマのどこかで、「絶対にすぐに辞めない企業に入ってもらわないと」と考えている事も事実です。

入社後すぐに辞めると損害賠償を要求される?されません。

転職先企業が自分の希望と違っていた為、すぐに辞めてしまっても、転職者の方に損害賠償や料金の請求がいく事はありません

入社後に「実際に働いてみたが、イメージと違った」と言われてしまうとペナルティは課しようがありませんし、早期退職ペナルティがある等という話が広まってしまうと、登録者自体が集まらなくなってしまいます。

紹介先企業をすぐに辞めてしまっても損害賠償請求される事はまずないです。一方、転職エージェント側は、「この人なら紹介先企業と相性が良いだろう」というのを見抜く必要がありますね。

まとめ

転職エージェントのビジネスモデルと売上をテーマにまとめてみました。転職エージェントは人が大切なビジネスのため、献身的なサポートで転職のサポートをします。その理由が伝わると嬉しく思います。

転職エージェントも人材を紹介して欲しい企業も、そして転職者側にも全てメリットが出せるビジネスモデルです。仕事を探している方には、メリットが多いので安心して、気軽に利用してみましょう。希望通りの転職を勝ち取って頂きたいと思います。