元組込みエンジニアが語る「IT業界の縁の下の力持ち」組み込み系の仕事とは?

組込み作業画像

エンジニアの仕事は、様々な分野に渡っています。この業界で一般の人がイメージするのは、ITエンジニア=パソコンやスマホのアプリや、Webページだと思います。

一方、組み込み系は大変重要な位置にあり需要も高いにも関わらず、認識されないことが多い分野です。組み込み系の仕事のやりがいや大変さ、転職事情について説明してみます。

そもそも組み込みって何?

疑問画像組み込み系の仕事は、はっきり言って裏方の作業です。縁の下の力持ちです。そこに何か居るのはわかっているのですが、具体的な存在がぼんやりしている、そんな幽霊みたいなソフトが組み込み系のソフトです。

例えば、ご飯がホッコリ美味しそうに炊けるのも、冷房が快適な環境を作ってくれるのも、組み込み系ソフトのお陰です。スマホや携帯電話で話ができるのも、組み込み系ソフトのお陰です。

また、町中を走っている車1台を見ても、製造する過程では、様々な組み込み系のソフトによって出来上がります。組み込み系のソフトは、色んな物の中に「組み込まれている」ソフトなのです。

組み込みってどんな仕事があるの?

上でも、少し書きましたが、もう少し組み込み系の業務の種類を細分化してみると、次のようになります。

・小型機器の根底で動く小型機器型組み込み系

スマホや家電品などにも組み込み系のソフトがこの分野になります。これらの中でも本体機器に近い、基本部(画面を表示する、温度を制御するなど)のソフトの部分にあたります。この分野の組み込み系では、様々な機器に対する対応性が要求されます

小型機器には、温度計や、ジャイロコンパス・照度計など様々なセンサーが搭載されています。組み込み系のソフトはこの様な機器を使用して制御します。

例えば、スマホの画面は明るいところでは画面も明るくし、暗いところではそれに合わせて画面も暗くするというように照度計を使って制御するソフトを組み込んでいます。

同じような機能でも、機種の違いなどでデータの形式なども様々ですので、毎回これらを勉強するのが大変でもあり、楽しくもあります

・高速な処理を得意とする通信型組み込み系

会社でも、自宅でも今はネットワークの無い世界は考えられません。しかも、年々、通信スピードも増加していっています。これらに対応するため、スピードに特化した組み込み系のソフトが要求されます。この分野の組み込み系では、正確性・スピードが要求されます

・生産拠点で制御をするプラント型組み込み系

工場や、発電所などで動作する組み込み系がこの分野になります。車や、家電品を生産する産業用ロボットの制御機器にも組み込み系のソフトが導入されます。この分野の組み込み系は、堅牢さ・汎用性の高さが要求されます

この他にも色々な所に組み込み系のソフトは導入されています。

組み込み系の仕事のやりがい

やりがい画像

組み込み系の仕事で、嬉しいところは自分の作った物が町中で見ることが出来ることです。 私の場合は、車両の製造工場向けのソフトを作っていましたが、そのラインで作られた車両が、目の前を通る度に、「あの車は、自分が作ったソフトで出来上がって動いているんだ」と思うと、自分の子供のように思える時があります
このように、パソコンやスマホの画面だけでなく、作ったものの先に実物があるというのが、組み込み系のやりがいだと思います。

組み込み系の仕事の大変なところは?

組み込み系はソフトでありながら、ハードウェアの知識が必要です。ここは、他のソフト系の仕事と大きく違うところです。この事がハードルとなり、組み込み系のエンジニアは他のソフトエンジニアより不足しています。

この業種に入る前に、理解しておく必要はあまりありませんが、最初はここで戸惑う人も多いと思います。

また、組み込み系の仕事で大変なところは、不具合が発生した場合の修正が大変という事もあります。通常のアプリのように、修正版を配布して再インストールして終了という訳にはいきません。

組み込みのターゲットは、生産設備や、システムの基幹に密接しており、24時間365日のサービスをしている物が多々あります。しかも、そのソフトは停止すると多大な損失を与える物も少なくありません。このためソフト入れ替えの為にシステムを止めるにも、関係各所との調整が大変です。

組み込み系の資格は?

資格画像組み込み系の資格は、以前は少なかったのですが、近年増えてきており、ETEC、情報処理技術者試験、マイクロソフト認定資格 MCTS(マイクロソフト認定テクノロジー・スペシャリスト)などがあります。これらを取得すると経験だけで業務をするよりも技術者としてのベースが出来ますので、自分に合った資格を取ることをお勧めします。

この中で、ETECは、組み込み系の基本を判定してくれるもので、どちらかというとハード制御のある職場(通信機器や、家電など)に向いています。また、Android技術者認定試験制度との連携もしており、組み込み系だけでなく、IT業界の人からも注目されています。

組む込み系に必要な経験は?

組み込み系の仕事では、言語的にCやC++で開発されることが多く、これらの言語を経験していれば役に立ちます。また、OSは独自仕様のリアルタイムOSやLinuxであることが多いため、転職を考えているのであればこれらを経験しておくと良いでしょう。

組み込み系の給与は?

組み込み系の業務の給与は、350万~600万程度です。他のソフトウェア開発業と比べてもそんなに大きな差はありません。

組み込み系エンジニアはどういう理由で転職している?

一時期、開発案件が減少していましたが、自動車業界などの活性化に伴ってこの業界も活性化してきています。この業種での転職の理由は、作業の単調化があります。同じ所で長く作業していると、ルーチン化してくるため、新しもの好きの技術屋には辛くなってきて転職を考える人が多いようです。

私の場合も、同一職場も長く、決まったお得意様とそのシステムの改修がメインだったため転職しました。転職の際には、同業の方から紹介を受けました。

根っからの技術屋ですので、常に新しいもの(技術だけでなく、職場なども)をやりたいということが一番の転職の理由でした。長年悶々としていましたが、結果は良かったと思っています。

組込み系の転職ってどうなの?現役転職エージェントに聞いてみた

転職のことは転職のプロに!ということで、毎日、人材紹介会社で求職者の転職サポートをしているエージェントに取材をしてきました。

アデコで製造業を専門に転職サポートしている転職エージェント今井さんを直撃取材して、気になる質問をぶつけてみました!

転職エージェント面談画像
インタビュー風景(写真左:アデコの転職エージェント今井さん)

組込み系の採用熱はどんな状況でしょうか?

企業側の採用熱は2013年の終わりから増加し、2014年はずっと変わらずに推移しています。リーマンショック後、採用を抑えて頑張ってきて事業が上向き、求人をとる状態です。

上向きなのは良い傾向ですね。採用のハードルは下がっていますか?

採用枠は総じて増えてきていますが、ただ採用のハードルは、自動車業界でしたらアイシン、トヨタ、ホンダのような大手、一流企業は下がっていないですね。知名度があり人材の確保に苦労しないからです。中小企業や、業界では有名でもネームバリューがそれほどではないところは、人材不足なので特に狙い目ですね。

製造業界の転職については、コチラの取材記事にもまとめています。
⇒ パソナキャリアの現場転職エージェントに聞いた!製造業界の転職事情

組み込み系の今後は?

組み込み系のソフトウェアは昔から存在していますが、徐々にその形態を変えてきています。技術の発展に伴い、特別な知識や技術などが無くてもソフトが組めるようになっていき、将来的には、ハードウェアの仕事か、上位のアプリケーションの仕事と融合し、職種自体無くなる可能性のある分野だと思います。

しかし、形態を替えても、その構築思想(ハードウェアを如何に制御するか?堅牢なシステムを保つにはどのような細工が必要かなど)はそのまま残リ続けるでしょう。

このように、形態を変えていく組み込み系の世界の中で生き残っていくためには、技術者も小手先のプログラムスキルだけでなく、設計思想や客先の本来のニーズを考える力が必要だと思います

まとめ

組み込み系のシステム開発は、他のソフトウェア業種にくらべ、ハードウェアなどのマニアックな知識も必要ですし、システムの完成度に対しても要求度が高いため、プレッシャーも強い分野です。

しかし、自分の組んだソフトがハードや工場を動かしている姿を見るのは感無量です。大変な分野ですが、それだけにやり甲斐もあり、楽しい仕事です。

エンジニアの転職で実績NO.1のメイテックネクスト

メイテックネクストは製造業に特化した転職エージェントです。リクナビNEXTの調査では総合満足度が6年連続第1位と不動の人気があります。

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求人も豊富なので、エンジニアを含め製造業にたずさわる方は利用してほしい転職エージェントです。メイテックネクストについては、こちらで詳しくまとめています。
⇒ メイテックネクストに取材してキャリアアドバイザーのサポート力を質問してみた


そもそも組み込みって何?

疑問画像組み込み系の仕事は、はっきり言って裏方の作業です。縁の下の力持ちです。そこに何か居るのはわかっているのですが、具体的な存在がぼんやりしている、そんな幽霊みたいなソフトが組み込み系のソフトです。

例えば、ご飯がホッコリ美味しそうに炊けるのも、冷房が快適な環境を作ってくれるのも、組み込み系ソフトのお陰です。スマホや携帯電話で話ができるのも、組み込み系ソフトのお陰です。

また、町中を走っている車1台を見ても、製造する過程では、様々な組み込み系のソフトによって出来上がります。組み込み系のソフトは、色んな物の中に「組み込まれている」ソフトなのです。

組み込みってどんな仕事があるの?

上でも、少し書きましたが、もう少し組み込み系の業務の種類を細分化してみると、次のようになります。

・小型機器の根底で動く小型機器型組み込み系

スマホや家電品などにも組み込み系のソフトがこの分野になります。これらの中でも本体機器に近い、基本部(画面を表示する、温度を制御するなど)のソフトの部分にあたります。この分野の組み込み系では、様々な機器に対する対応性が要求されます

小型機器には、温度計や、ジャイロコンパス・照度計など様々なセンサーが搭載されています。組み込み系のソフトはこの様な機器を使用して制御します。

例えば、スマホの画面は明るいところでは画面も明るくし、暗いところではそれに合わせて画面も暗くするというように照度計を使って制御するソフトを組み込んでいます。

同じような機能でも、機種の違いなどでデータの形式なども様々ですので、毎回これらを勉強するのが大変でもあり、楽しくもあります

・高速な処理を得意とする通信型組み込み系

会社でも、自宅でも今はネットワークの無い世界は考えられません。しかも、年々、通信スピードも増加していっています。これらに対応するため、スピードに特化した組み込み系のソフトが要求されます。この分野の組み込み系では、正確性・スピードが要求されます

・生産拠点で制御をするプラント型組み込み系

工場や、発電所などで動作する組み込み系がこの分野になります。車や、家電品を生産する産業用ロボットの制御機器にも組み込み系のソフトが導入されます。この分野の組み込み系は、堅牢さ・汎用性の高さが要求されます

この他にも色々な所に組み込み系のソフトは導入されています。

組み込み系の仕事のやりがい

やりがい画像

組み込み系の仕事で、嬉しいところは自分の作った物が町中で見ることが出来ることです。 私の場合は、車両の製造工場向けのソフトを作っていましたが、そのラインで作られた車両が、目の前を通る度に、「あの車は、自分が作ったソフトで出来上がって動いているんだ」と思うと、自分の子供のように思える時があります
このように、パソコンやスマホの画面だけでなく、作ったものの先に実物があるというのが、組み込み系のやりがいだと思います。

組み込み系の仕事の大変なところは?

組み込み系はソフトでありながら、ハードウェアの知識が必要です。ここは、他のソフト系の仕事と大きく違うところです。この事がハードルとなり、組み込み系のエンジニアは他のソフトエンジニアより不足しています。

この業種に入る前に、理解しておく必要はあまりありませんが、最初はここで戸惑う人も多いと思います。

また、組み込み系の仕事で大変なところは、不具合が発生した場合の修正が大変という事もあります。通常のアプリのように、修正版を配布して再インストールして終了という訳にはいきません。

組み込みのターゲットは、生産設備や、システムの基幹に密接しており、24時間365日のサービスをしている物が多々あります。しかも、そのソフトは停止すると多大な損失を与える物も少なくありません。このためソフト入れ替えの為にシステムを止めるにも、関係各所との調整が大変です。

組み込み系の資格は?

資格画像組み込み系の資格は、以前は少なかったのですが、近年増えてきており、ETEC、情報処理技術者試験、マイクロソフト認定資格 MCTS(マイクロソフト認定テクノロジー・スペシャリスト)などがあります。これらを取得すると経験だけで業務をするよりも技術者としてのベースが出来ますので、自分に合った資格を取ることをお勧めします。

この中で、ETECは、組み込み系の基本を判定してくれるもので、どちらかというとハード制御のある職場(通信機器や、家電など)に向いています。また、Android技術者認定試験制度との連携もしており、組み込み系だけでなく、IT業界の人からも注目されています。

組む込み系に必要な経験は?

組み込み系の仕事では、言語的にCやC++で開発されることが多く、これらの言語を経験していれば役に立ちます。また、OSは独自仕様のリアルタイムOSやLinuxであることが多いため、転職を考えているのであればこれらを経験しておくと良いでしょう。

組み込み系の給与は?

組み込み系の業務の給与は、350万~600万程度です。他のソフトウェア開発業と比べてもそんなに大きな差はありません。

組み込み系エンジニアはどういう理由で転職している?

一時期、開発案件が減少していましたが、自動車業界などの活性化に伴ってこの業界も活性化してきています。この業種での転職の理由は、作業の単調化があります。同じ所で長く作業していると、ルーチン化してくるため、新しもの好きの技術屋には辛くなってきて転職を考える人が多いようです。

私の場合も、同一職場も長く、決まったお得意様とそのシステムの改修がメインだったため転職しました。転職の際には、同業の方から紹介を受けました。

根っからの技術屋ですので、常に新しいもの(技術だけでなく、職場なども)をやりたいということが一番の転職の理由でした。長年悶々としていましたが、結果は良かったと思っています。

組込み系の転職ってどうなの?現役転職エージェントに聞いてみた

転職のことは転職のプロに!ということで、毎日、人材紹介会社で求職者の転職サポートをしているエージェントに取材をしてきました。

アデコで製造業を専門に転職サポートしている転職エージェント今井さんを直撃取材して、気になる質問をぶつけてみました!

転職エージェント面談画像
インタビュー風景(写真左:アデコの転職エージェント今井さん)

組込み系の採用熱はどんな状況でしょうか?

企業側の採用熱は2013年の終わりから増加し、2014年はずっと変わらずに推移しています。リーマンショック後、採用を抑えて頑張ってきて事業が上向き、求人をとる状態です。

上向きなのは良い傾向ですね。採用のハードルは下がっていますか?

採用枠は総じて増えてきていますが、ただ採用のハードルは、自動車業界でしたらアイシン、トヨタ、ホンダのような大手、一流企業は下がっていないですね。知名度があり人材の確保に苦労しないからです。中小企業や、業界では有名でもネームバリューがそれほどではないところは、人材不足なので特に狙い目ですね。

製造業界の転職については、コチラの取材記事にもまとめています。
⇒ パソナキャリアの現場転職エージェントに聞いた!製造業界の転職事情

組み込み系の今後は?

組み込み系のソフトウェアは昔から存在していますが、徐々にその形態を変えてきています。技術の発展に伴い、特別な知識や技術などが無くてもソフトが組めるようになっていき、将来的には、ハードウェアの仕事か、上位のアプリケーションの仕事と融合し、職種自体無くなる可能性のある分野だと思います。

しかし、形態を替えても、その構築思想(ハードウェアを如何に制御するか?堅牢なシステムを保つにはどのような細工が必要かなど)はそのまま残リ続けるでしょう。

このように、形態を変えていく組み込み系の世界の中で生き残っていくためには、技術者も小手先のプログラムスキルだけでなく、設計思想や客先の本来のニーズを考える力が必要だと思います

まとめ

組み込み系のシステム開発は、他のソフトウェア業種にくらべ、ハードウェアなどのマニアックな知識も必要ですし、システムの完成度に対しても要求度が高いため、プレッシャーも強い分野です。

しかし、自分の組んだソフトがハードや工場を動かしている姿を見るのは感無量です。大変な分野ですが、それだけにやり甲斐もあり、楽しい仕事です。

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